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静岡県熱海市で発生した土石流災害について、お亡くなりになられた皆様に心より哀悼の意を表しますとともに、連絡が取れない方がたが一刻も早く発見されるよう、お祈り申し上げます。
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今年も、梅雨の時期にたいへん悲しい災害が発生してしまいました。
しかも、今回は、15メートルで申請されたのに実際は50メートル以上の高さがあった違法な盛土の影響が大きかったと言われています。
水みちがある谷あいに、なんの対策も施さず盛土をしたら大変なことになるという事実が浮き彫りになった、本来なら防げたかもしれない人為的な災害だっ可能性があります。
ところが、肝心の盛土の申請者は、許可が出ていたのだから自分は悪くないと言い残し、雲隠れしてしまっているそうです。
ふつうの感覚なら、いてもたってもいられず、自然と現場に足が向くのでは、と思うのですが・・・。
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熱海での土石流災害の報に接し、私のなかで、より心配の度合が増したことがあります。それは、リニア新幹線が通過する南アルプスでのトンネル工事に伴う残土の問題です。リニア新幹線のトンネル工事は、残土の行き場が確定しないまま、借りあげた土地に仮置きしていくというやり方で、どんどん掘り進められています。
条例では、仮置きの期限は3年と決められています。しかし、大鹿村の釜沢地区前地区長さんによると、事業者側は、一方的に10年に延ばすと言ってきたというのです!
最終的には、長野県の山々の谷あいに積み上げられていく可能性だってあります。けれども、長野県の方がたは、昭和36年に発生した「三六水害」という大水害で、谷あいの土砂崩れで多くの方が亡くなるという経験をされています。
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そのときの記憶が、多くの方がたの脳裏に残っているので、リニア新幹線のトンネル工事に伴う残土の受け入れには、慎重・反対の声が根強いのです。ところが、大手マスメディアは、相手が大口のクライアントゆえ、まともに取り上げてくれません。
なんとか記事にしてくれた新聞記者さんも、すぐ配置換えになったりするそうです。
でも、もし、この問題が、大々的に取り上げられていたら・・・。
そう思わずにはいられません。
谷あいへのトンネル残土の盛土だけはよしたほうがいいのでは?という報道があったなら、谷あいの中下流に住んでいる方がたにとっては、防災意識を高める機会になっていたかもしれないからです。
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かくいう私も、後悔しています。実は、リニア新幹線のトンネル工事に伴う残土の問題は、昨年のうちに取り上げたいと思っていたテーマだったからです。
もし、思い立った時に書いていたら・・・。
もしかしたら、今回の苦難に見舞われている方がたのお知り合いの目に留まり、注意が促されていたかもしれません。
結局は、私に大手マスメディアを責める資格はないんだな・・・。
いや、ちっぽけなブログでそんな影響力などないんだから、ちょっと思い上がりすぎでは・・・?
今回の土石流災害は、原因が原因なだけに、犠牲になられる方が増えていく報に接し、そうした複雑な思いが頭のなかをグルグル巡っています。