Skip to content

ものぐさ講師の徒然日記

窓際大学教員が、日々の暮らしで感じたことを、徒然なるままに綴っています(日・木曜日に更新)

Menu
  • Link(新型コロナ関連も)
  • ブログを始めたきっかけ
  • ものぐさ講師の自己紹介
Menu

【新型コロナウイルス問題21】歴史上の共通点③ 軽く扱われるいのち(後編) 

Posted on 2021年1月28日 by monogusalecturer2021

~~~~~

4、いのちが軽く扱われた戦争

 国民のいのちが軽んじられている、という点からいえば、戦争中も同じだった。

 防空法ができた結果、都市住民は、避難するよりも消火活動をするよう強制され、多くの人がいのちを落とした。兵員も装備もうしなうのだから、軍略上もけっして褒められたものではない特攻作戦を進め、多くの若いいのちが奪われた。

 オリンピック計画に対抗するため、国民は爆弾をもった戦車への特攻すらも強要されようとしていた。しまいには、小学生、中学生ですら、志願すれば兵員になることができる法律を制定した。

 兵隊ですら、不十分な装備で戦うことを余儀なくされた。なんの番組だったか忘れたけれど、零戦で空戦を潜り抜けた元日本軍兵士の方が、アメリカ軍の戦闘機に機銃を当てて「やった!」と思ったのに、なかなか撃墜できなかったと証言されていた。その理由は、兵員と装備をなるべく失わないようにと、米軍機の燃料タンクがゴムで守られていたのが理由だった。

 戦時中、政府からみれば、おそらくは敵軍への盾として捉えられていたのであろう国民のいのち。

その重みは、いまよりもずっと軽かった。

 ◇◆◇◆◇

5、いのちが軽く扱われる、という共通点

 それから70年以上の歳月がながれた。国民が主権をもつ国家となった。生存権も保障された。

 にもかかわらず、戦時中と変わらない不十分な補償で、不十分な対策で、多くのいのちが失われている。そして今後も失われようとしている。月曜夜の『NEWS23』では、勤務先の飲食チェーン店が倒産し、日常生活が破壊され、路上生活を余儀なくされた31歳男性の声が紹介されていた。

 外交の失敗という人災により始まった戦争で、多くの人が仕事を失い、食からあぶれ、攻撃され、住処を追われ、いのちをうしなった。

 政府のコロナ対応失敗という人災によって、多くの人が職を追われ、食からあぶれ、住処を失いかねない時代が、再現されようとしている。

【参考】「生活困窮者支援の実務者が口を揃えて訴える #麻生さん一律給付は必要です」『田中龍作ジャーナル』2021年1月20日記事

生活困窮者支援の実務者が口を揃えて訴える #麻生さん一律給付は必要です 

 ◇◆◇◆◇

6、いのちの軽重の格差は存在するのか?

この国では、有事になると、一般国民のいのちを軽く扱うという共通点があるようで、悲しくなる。

 一方、与党の国会議員は、多くの一般国民が入院はおろかPCR検査すらままならない状況にある中で、感染者であることが分かったとたん、無症状にもかかわらず入院している。

いのちを落とした一般の方がたが従ったルールと同じように、きちんと保健所を介して入院したのだろうか? だとしたら、そんなに早く入院することって出来るのだろうか? あまり使いたくない表現だけど「上級国民」は特別扱いされるという都市伝説は、もしかして真実なのだろうか?

 もしも、法の下の平等が形がい化し、いのちの重みにすでに差がつけられているのだとしたら、激しい怒りを覚えずにはいられない。

コメントを残す コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


7000を超えたところでカウンターがクラッシュしてしまいました。いま代わりのカウンターサービスを探しています。再開までいましばらくお待ちください。(2021.1.28)

カテゴリー

  • 〈農〉の問題
  • 『天気の子』感想記(ネタバレ注意!)
  • 9・11から考える
  • インコのお話
  • ウクライナ問題から考える
  • コロナ問題と公害との共通点
  • スポーツ
  • ドラマ
  • ニュースから考えたこと
  • メディア問題
  • レイシズム・差別
  • 公共事業と生活
  • 労働と環境
  • 学問の自由
  • 学生の眼
  • 家族
  • 戦争と平和
  • 技・文化・伝統
  • 教育の問題
  • 新型コロナウイルス問題
  • 景観・まちづくり
  • 民主主義
  • 法の問題
  • 災害から考える
  • 生活のなかで気づいたこと
  • 町でのおもひで
  • 親育ち(こどもたちに育ててもらっている自分)
  • 身近に感じる地球の温暖化
  • 近況のご報告
  • 音楽

最近の投稿

  • 阪神淡路大震災から30年 2025年1月17日
  • 第66回 農工祭 が開催されます 2024年11月8日
  • 能登半島豪雨災害 2024年11月8日
  • エガフェス、ロス 2024年9月16日
  • 13兆円を、どうか被災地の支援と復興にまわしてください 2024年1月10日

アーカイブ

  • 2025年1月
  • 2024年11月
  • 2024年9月
  • 2024年1月
  • 2023年9月
  • 2023年4月
  • 2023年1月
  • 2022年10月
  • 2022年9月
  • 2022年4月
  • 2022年3月
  • 2022年2月
  • 2022年1月
  • 2021年12月
  • 2021年11月
  • 2021年10月
  • 2021年9月
  • 2021年8月
  • 2021年7月
  • 2021年6月
  • 2021年5月
  • 2021年4月
  • 2021年3月
  • 2021年2月
  • 2021年1月
  • 2020年12月
  • 2020年11月
  • 2020年10月
  • 2020年9月
  • 2020年8月
  • 2020年7月
  • 2020年6月
  • 2020年5月
  • 2020年4月
  • 2020年3月
2025年12月
月 火 水 木 金 土 日
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  
« 1月    

最近のコメント

  • 【生活のなかで気づいたこと1】郵便局のサービス低下にうんざり。 に monogusalecturer2021 より
  • 【生活のなかで気づいたこと1】郵便局のサービス低下にうんざり。 に monogusalecturer2021 より
  • 【生活のなかで気づいたこと1】郵便局のサービス低下にうんざり。 に monogusalecturer2021 より
  • 【生活のなかで気づいたこと1】郵便局のサービス低下にうんざり。 に 宝星 より
  • 【生活のなかで気づいたこと1】郵便局のサービス低下にうんざり。 に アカゲラ より

アーカイブ

  • 2025年1月
  • 2024年11月
  • 2024年9月
  • 2024年1月
  • 2023年9月
  • 2023年4月
  • 2023年1月
  • 2022年10月
  • 2022年9月
  • 2022年4月
  • 2022年3月
  • 2022年2月
  • 2022年1月
  • 2021年12月
  • 2021年11月
  • 2021年10月
  • 2021年9月
  • 2021年8月
  • 2021年7月
  • 2021年6月
  • 2021年5月
  • 2021年4月
  • 2021年3月
  • 2021年2月
  • 2021年1月
  • 2020年12月
  • 2020年11月
  • 2020年10月
  • 2020年9月
  • 2020年8月
  • 2020年7月
  • 2020年6月
  • 2020年5月
  • 2020年4月
  • 2020年3月

カテゴリー

  • 〈農〉の問題
  • 『天気の子』感想記(ネタバレ注意!)
  • 9・11から考える
  • インコのお話
  • ウクライナ問題から考える
  • コロナ問題と公害との共通点
  • スポーツ
  • ドラマ
  • ニュースから考えたこと
  • メディア問題
  • レイシズム・差別
  • 公共事業と生活
  • 労働と環境
  • 学問の自由
  • 学生の眼
  • 家族
  • 戦争と平和
  • 技・文化・伝統
  • 教育の問題
  • 新型コロナウイルス問題
  • 景観・まちづくり
  • 民主主義
  • 法の問題
  • 災害から考える
  • 生活のなかで気づいたこと
  • 町でのおもひで
  • 親育ち(こどもたちに育ててもらっている自分)
  • 身近に感じる地球の温暖化
  • 近況のご報告
  • 音楽

メタ情報

  • ログイン
  • 投稿フィード
  • コメントフィード
  • WordPress.org
© 2025 ものぐさ講師の徒然日記 | Powered by Superbs Personal Blog theme