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ものぐさ講師の徒然日記

窓際大学教員が、日々の暮らしで感じたことを、徒然なるままに綴っています(日・木曜日に更新)

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【技・文化・伝統2】ATMから出てきたお札

Posted on 2022年1月18日2022年1月19日 by monogusalecturer2021

~~~~~

1、お年玉

 1月といえば、こどもの頃ウキウキしていたのはお年玉。

 ポチ袋を開けては、親や親せきからもらったお札の数を数えたものだった。

 でも、親になってからはお年玉をあげる立場になるから、お財布の中身は逆に寂しくなっていく・・・。

 昨日のブログでお伝えしたとおり、きのうのお昼は病院へ行った。

 その帰り道。銀行をはしごした。なぜかというと・・・。

 年末には、いつものごとく、お年玉のためにたくさんピン札(もちろん千円札)を用意していた。

 でも、数を間違ってしまっていて、「口座に送金しておくから、こどもたちにお年玉をあげてね」という父(こどもたちからみたらおじいちゃん)からのお願いを実行したら、ピン札がすべてはけてしまった。だから、こどもたちに「銀行が空いたら一人ひとりの口座にパパとママからのお年玉を入れておくからね~」と約束。

 ところが、年末年始のいろんな出費でない袖が降れなくなってしまっていたので、給料日の今日、約束を果たすべく、病院の帰りに4人分の通帳をもって郵便局へ行った、というわけだ。

◇◆◇◆◇

2、ATMから出てきた千円札

 給与の振込先の銀行からおろした1万円札をゆうちょ銀行のATMに入れる。

 もちろん、うちの財力では、ひとり1万円なんてあげることはできない。

 だから、金額指定のボタンを押して、お釣りをもらう。

 そして出てきた千円札。

 私は気づいた。そのうちの3枚が、三つ折りされたピン札であることを!

 そして思った。

〈この3千円は、いったい誰が入金したんだろう?〉

〈やっぱり、「貯金するからもらっとくね~」と言ってこどもからお年玉を預かった、どこかのおうちのパパかママだろうか?〉

〈それとも、「貯金しておこうっと!」と自分の口座に入金した、将来を見据えることのできる賢いこどもさんだろうか?〉

◇◆◇◆◇

3、伝統

 そんなこんなで、今年もすったもんだのあったお年玉。れっきとした日本の伝統だ。

 けれど、お年玉でこどもにお金をあげる歴史はけっこう浅くて、もともとはお餅を備えることだったという話は有名である。

 でも、いつごろから大人がこどもにお年玉として現金をあげるようになったのか、明確な時期は知らなかったので、さっそくネットで調べてみた。

【ネット記事】子どもに「お年玉」の由来を聞かれたら? 歴史やポチ袋の由来などわかりやすく解説

https://news.mynavi.jp/article/20211226-2227800/

 この記事によると、平安時代のころには、公家のみなさんが、おたがいお正月に贈り物をしあっていたのだという。

 では、現金として渡すようになったのは、いつ頃からなのだろう?

 記事によると、江戸時代には、商店主が奉公人に新年のボーナスとして現金を渡す習慣があったのだという。そして時がだいぶ下り、昭和30年代になると、都会でお年玉を現金として渡すようになっていったのだという。

 お年玉の起原となる歴史自体は古いけれども、いまのような形になってからは60年ほどしか経っていないんだ。知らなかった~。

◇◆◇◆◇

4、伝統が途切れた事実は、内緒!

 こうしてみると、いまの形でのお年玉の伝統は、かなり新しいものなのだとわかった。

 思想家のイマニュエル・ウォーラーステインが、実は伝統だと思われていることでも案外新しいものだよ、と主著『世界経済システム』のなかで何度か述べているのだけれど、ホントなんだな~と再確認させられる調査結果だった。

 でも、実は昨年、こどもにお年玉をあげるという伝統が、うちでは途絶えてしまった。

 去年も今年と同じように、年始に金欠だったので、「あとで口座に振り込んでおくからね~」とこどもたちに約束した。しかしながら、結局、家計がピーピーで入金することができなかった。

 だから、伝統が途絶えてしまった、というわけだ。

 こどもたちには内緒だけれど、別建てで毎年あげているものがあるから、どうか許してください・・・。

 なにかというと、それはクリスマスプレゼントである。

 うちは、サンタさんの存在をまだこどもたちに信じてほしくて、クリスマスイブの夜に枕元へ置いておくプレゼントとは別に、サンタさんから届かなかったけれどほしい!というものを、こどもたちひとりひとりに「パパとママからね~」といって贈っている。だから毎年、年末は相当な出費なのだ。

 いま、この秘密を心に秘めたまま、昨年のお年玉のことだけ打ち明けたら、十中八九「ちゃんと入金してよ!」とつめ寄られるだろうけれど、こどもたちが大人になってこの事実を知ったら、たぶん許してくれるだろう。

 そんな淡い期待を抱きつつ、ATAの前をあとにするのだった。

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